先日、退職届を出した。
書類を受け取った上司が「本当にいいね?」と言った。「はい」と答えた。
エレベーターを降りて、外に出たその瞬間、思ったことがある。
「やってしまった。」
紆余曲折、長年向き合ってきたIT業界から離れる寂しさと解放感、そして次への期待感。もちろん恐怖もある。
ただ、とにかく強く感じたのは、爽快感と取り消せない何かを越えた感覚だった。
なぜ辞めたのか
傍から見たら逃避としか見えないのがもどかしいが、IT企業での仕事が嫌いだったわけじゃない。
自分だからできた仕事もたくさんあったし結果も出ていた。それに、チームにも恵まれていた。
ただ、ずっと引っかかっていることがあった。それは「本当にやりたいことはこれなんだろうか」という疑念だった。ITの仕事でできること、できないこと。年々その輪郭が見えてきて、見えてきたからこそ、自分の興味が別の場所に向いているのがわかってしまった。
興味を抑えられなくなった。それが正直なところだ。
サウナだったのはなぜか
最初に行ったのはアウトドアサウナだった。薪ストーブで沸かされたサ室。ハーブの香り。景色のいい水風呂。そんな環境で、外気浴中にぼんやり空を見ていたら、急に頭が軽くなった。
それだけだった。それだけなのに、次の週も行っていた。月一回が週一回になった。
いろんな施設を巡るうちに気づいたことがある。
どのサウナにも、面白いほど個性がある。温度や湿度によるサ室熱圧の設定、動線の設計、水風呂のデザインなどなど…
あらゆるところに誰かの創意工夫が詰まっていて、それを感じ取るのが楽しくて仕方なかった。
いつからだろう、気づけばそんなサウナの魅力を余すことなく伝えたいと漠然と思うようになっていた。
決定的だったのは、あるサウナの講習に参加したときだ。挑戦が当たり前の空気感。業界全体のエネルギーに触れた。自分も「もっと頭のおかしいサウナ好きになりたい」と思った。その日のうちに転職活動を始めていた。
このブログについて
サウナメガネというブログを始める。
名前の由来は、友人から「君の実体はメガネで認識している」と言われたことから始まった。
ならばアイデンティティをメガネに挿げ替えてやろうと思って、そのままサウナメガネになった。少しステレオタイプな個性かもしれない。(汗
このブログでやりたいことはシンプルだ。サウナの門戸を開くこと。
施設の歩き方・道具の選び方・ととのいの仕組みを、初めての人にもわかりやすく伝えたい。そう、例えるなら二郎系ラーメンの呪文を解説するように…
加えて、サウナ業界に飛び込んだ人間のリアルも書いていく。
うまくいくのかどうか、正直わからない。でもそれをリアルタイムで記録することが、このブログの一番の個性になるはずだと思っているし、自分が生きた証(軌跡)にもなるはずだ。
さあ。退職届は出してしまった。あとは飛び込むだけだ。
メガネが曇るくらい、汗をかいてきます。
― サウナメガネ

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