サウナ業界に転職して2週間。正直な雑感や、大手ITからベンチャーに入って気づいたこと。

サウナ×キャリア

転職して2週間が経った。

充実している。楽しい。それは本当だ。でも同時に、毎日なにかしらの学びがある。今日はその話を正直に書く。

前半は完全な雑感だ。後半はサウナ業界・ベンチャー企業への転職を考えている人に少し役立つかもしれない話を書く。


前半:転職2週間の雑感

体が、きつい

前職はデスクワークだった。長時間座り続けることへの慣れは人並み以上にあった自信がある。

でも今の仕事は体を使う。立ち続ける。動き続ける。最初の1週間は帰宅後にソファから動けなかった。「サウナが好き」と「サウナの現場で働く」は、体力的に全く別の話だった。

皮肉なことに、疲労回復のためにサウナに入りたいのに、仕事終わりに入る体力が残っていない日がある。

意思決定のスピード感が違う

ITにいたころは、何かを変えるのに会議があり、承認があり、ドキュメントがあった。それでも過去の実績を覆すのは難しく、何年も積み重ねてきたものを変えるには莫大な労力が必要だった。

サウナ業界のベンチャーは違う。現場で判断して、現場で動く。決定権がある人間との距離も近い。とりあえず意見をまとめ、提案、意見が通ればそのまま反映。そのスピード感で物事が動いていく。

どちらが良い悪いではない。ただ体に染み付いた仕事の文脈が違いすぎて、最初はついていくのに必死だった。

スタッフの体力と姿勢に純粋に驚いた

長年この仕事をしているスタッフを見ていると、体力の桁が違う。高温の環境で動き続け、笑顔でお客さんに接し、施設を清潔に保ち続ける。サウナが好きで飛び込んだ自分が、体力面で一番遅れをとっているという現実がある。

ホスピタリティを維持することの難しさ

客としていろんなサウナへ行ったとき、「このあたりはもっとできるな」と思ったことが正直ある。

客としてみたらたかがそれだけのことかもしれないが、なかなか手が回らない。今の自分にはその理由が少しわかる。マンパワーの限界、時間的な制約、スタッフそれぞれの状況。お客さんが「これくらい当然」と感じることが、現場では相当な努力の上に成り立っている。好きな施設をより好きになる気持ちと、すべての施設に対してフラットに敬意を持てるようになった気持ちが同時にある。


後半:大手ITからサウナ業界のベンチャーに入って気づいたこと

ここからは、サウナ業界やベンチャー企業への転職を考えている方に向けて、現時点で求められる力や注意すべきことについて書く。
2週間で感じたことに過ぎないが、入る前に知っておきたかったことを正直に書く。

求められる力 3つ

① 体力

ベンチャーでは一人が担当する仕事の範囲が広い。現場作業と事務作業が目まぐるしく切り替わり、両方を同時並行で進めていく必要がある。

大企業では分業されていた仕事が、ここでは一人に集約される。体力というのは単純な「疲れにくさ」だけでなく、複数の仕事を同時にこなす持続力や頭の切り替え方のうまさのことだ。分野が違うさまざまな業務に対応するため、自身のリソースから無駄を削ったり、アウトソーシングしながらパフォーマンスを最大化しなければならない。

どちらに対しても一定の慣れと生産性を発揮できるかどうかが、早期に活躍できるかの分岐点になると感じている。

② 知的好奇心

よりよいサービスを提供するためには、どんな工夫がサービスにどう表れるかを常に考え、試行錯誤し、成果を発信し、よいものを全体で推進していく必要がある。

その基礎になるのが「もっと知りたい」という知的好奇心だと思う。サウナひとつとっても、歴史・文化・健康効果・施設設計と学べることは無限にある。知りたいと思える人は、その好奇心が先見性にもつながっていく。勉強が義務ではなく楽しみになるかどうかは、この気持ちがあるかどうかで大きく変わる。

③ 柔軟性

規則や取り決めに従うことは重要だ。でもベンチャーの現場では小さなイレギュラーが頻発する。

そのとき「マニュアルにないからできない」では通用しない。サービスや仕事の品質を落とさないためにその場でできることを考え、最適解を自分で結論付けられるかどうかが問われる。大企業的な「ルールに従う力」とは別の、状況に応じて動く力が必要だと感じている。


気をつけること

① メリハリをつけること

好きなことを仕事にすると、仕事とプライベートの境界線が曖昧になりやすい。「好きだから」と際限なく頑張ってしまうのは、長期的には消耗につながる。

引き際をきちんと見極めて、思い切って人に任せること。オンとオフをしっかり切り替えること。「好き」を長く続けるためにこそ、休む技術が必要だと実感している。

② スタッフとの関係構築を大切にする

ベンチャーのスタッフにはアルバイトも多く、多様なバックグラウンドの人が集まっている。立場に関係なく教えを得る姿勢を持ち、反対に自分のナレッジは惜しまず展開するサービス精神が重要だと感じた。

それぞれの強みは違う。その違いを認識できると、自然と相手へのリスペクトが生まれる。組織の中で孤立しないためにも、関係構築への意識は早い段階から持っておいた方がいい。

③ やけど・熱中症のリスクを甘く見ない

サウナは高温環境での作業が多い。備品・器具など、不意に触れたものが超高温になっていることがある。「サウナが好きで慣れているから大丈夫」という感覚は危険だ。むしろ好きだからこそ油断が生まれやすい。

こまめな水分補給と自分の体調変化への敏感さを、仕事中は常に意識している。


2週間経って思うこと

充実しているのは本当だ。きついのも本当だ。その両方がある毎日が、今は心地よい。

「好き」と「プロ」の間には、まだ大きな山がある。
体力をつけながら、サウナスパプロフェッショナルの勉強も続けている。

次は転職してもう少し経った後の話を書く予定だ。

― サウナメガネ

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